相手を変えたくなる時に気づくべきこと

「この人さえ変わってくれれば…」「変わってほしい」「こうなってほしい」「〇〇しないでほしい」など、普段の生活で誰かに対してこのように思うことがあるのではないでしょうか。
そこに気づいた瞬間から、あなたの魂は何かに気づいてほしくてサインを送っています。

また、家族や身近な人が苦しんでいる時、助けたいと思うのは自然なこと。でももしそれが、“自分の正しさ”からくる行動だとしたら?それは、相手の魂が本来進むべき学びのプロセスを、無意識に妨げてしまうことになります。

今回の記事では、「相手を変えたい」「変わってほしい」という欲求の奥にある潜在意識のブロックのいくつかのパターンと、それを越えた先に見える気づきについて解説していきます。
最後には、私に起こったブロック解除後の変化についてご紹介しています。

目次

「助けたい」は本当に“愛”なのか? それとも“正しさ”の押しつけ?

▷表面の出来事

家族や大切な人が苦しんでいると、「助けたい」「アドバイスしてあげたい」と思うのはごく自然な反応です。
しかし、よく見てみるとその思いの奥には、「自分の正しさを通したい」「相手に自分の考え通りに動いてほしい」という願望が混ざっていることがあります。

▷潜在意識の状態

潜在意識の中では、「相手が困っている状態=自分が不安になる」という構図ができています。
つまり、「相手が変われば自分が安心する」ため、無意識のうちに“相手を変える”ことで自分の心を落ち着かせようとしているのです。

実は、相手の問題ではなく、「自分が不安や無力感に耐えられない」という心の状態が先にあって、それを見ないために「助ける」という形で“介入”してしまっているのです。

「変わってほしい」と思う現象は、自分の中にある葛藤の投影

▷表面の出来事

「この人がもっと〇〇だったらいいのに」
「なぜこの人はわかってくれないんだろう」
「自分の言う通りにすればもっと良くなるのに」


そう思っている時、私たちは無意識に相手を責め、変えようとしています。と同時に、自分が正しいという思い、それを相手に押し付けたいという無意識の思いが、相手を下に見ているということが起こっています。自分の思い通りに相手が変わったとしたら、「これでいい」と自己満足を感じているということになります。それは対等な関係ではありません。

▷潜在意識の状態

私たちが日常で見ている現実は、「外側の世界」ですが、実はその背景には、自分の潜在意識が映し出している“内側の世界”が存在します。

例えば、「人に頼られると価値がある」と無意識に信じている人は、「頼ってこない人」「怠けているように見える人」が現れることで、逆に自分の価値が揺らいで不安になります。その不安を埋めるために「相手を変えよう」とするのです。
もし自分の思い通りに相手が変わったとしたら、「これでいい」と優越感を感じているということになります。それは対等な関係ではありません。

つまり、変わってほしい相手は、自分のまだ見ぬ感情・傷・価値観の歪みを鏡のように映し出してくれている存在です。

「変える」のではなく、「信じて見守る」という最大の愛

▷表面の出来事

身近な人が間違った選択をしているように見えると、「それはやめた方がいい」と口を挟みたくなります。
でも、たとえ遠回りに見えても、それがその人の魂が選んだ道である場合もあります。

▷潜在意識の状態

「正しい道を示してあげなきゃ」という感覚は、裏を返すと「相手は自分の力で学べない」「間違えると取り返しがつかない」というなにかしらの恐れと、自分の中にある「正しい」概念を相手にも同じように持ってもらいたいというエゴが出ていることもあります。そして、無意識では「この人は自分で乗り越えられない」と思っているのです。

けれど、魂は“失敗から学ぶ”ことをあらかじめ計画している場合もあります。
自分の価値観やルールを超えて、「この人は大丈夫。この人の魂は成長の途中、必要な体験なんだ」と信じることこそが、本当の意味での“愛ある見守り”です。

潜在意識が「心配=愛」と結びつけている場合は特に、「信じて見守る」が難しく感じますが、そこに気づけた瞬間、関係性のエネルギーは大きく変わります。

心配するエネルギーは重いです。相手を手放せていないということになり、度が過ぎると「何でもやってあげたい」「〇〇のためなら何でもできる」という依存関係に繋がります。親子関係でよく見られる傾向です。

現実は潜在意識の投影。自分が変わることで、世界は変わる

▷表面の出来事

「どうしてこんな出来事ばかり起こるんだろう」
「私だけいつも報われない」

そう思う現象の背後には、自分の中に“未解消のパターン”が繰り返されている可能性があります。

▷潜在意識の状態

潜在意識は、過去に強く感じた感情(恐れ・無価値感・罪悪感など)を元に、「それが当たり前」「またこうなる」と記憶していて、何かあるとその記憶を現実に反映します。

たとえば、「自分が頑張らなきゃ誰にも認めてもらえない」という思いがある人は、実際に「誰にも認められないと思い続ける現実」を潜在意識が引き寄せ続けます。

逆に、「私は愛される存在だ」と内側で本気で感じていると、それにふさわしい出来事が自然と起きてきます。
つまり、変えるべきは“他人”や“現実”ではなく、自分の内側の信念・価値観・感情の記憶なのです。

「変わってほしい」と願うとき、変わるべきは誰か?

私たちは日々の中で、誰かの問題を見たり、どうしても許せない言動に触れたりすると、「何とかしてあげなきゃ」「変わってくれればいいのに」と感じることがあります。

でも、その「変えてあげたい」という気持ちの奥には、「相手が変われば自分が安心する」「相手がうまくいけば、自分の存在価値が証明される」というような、自分自身の内側にある不安がひそんでいることが多いのです。

相手を変えたい、と思う心は、決して悪ではありません。むしろ、それだけ相手を思っている証だと思います。

でも本当に必要なのは、「相手は、きっと大丈夫。魂の流れの中で、自分で乗り越えていける力を持っている」そう信じて見守れる自分に、戻っていくことなのかもしれません。

そして、目の前に映る現実はすべて、あなたの潜在意識が映し出しているもの。だからこそ、「現実を変えたい」と思ったときこそ、“自分の内側にある信念・感情・価値観”を見直すタイミングです。

自分が変わることで、世界の見え方も、人との関係も、ゆっくりと、でも確実に変わっていきます。
「相手を変える」のではなく、「自分が自分に戻る」こと。何度も言いますが、自分が変わるしかない、ということです。その先に、自然と穏やかな関係性が育っていく——。

そんな視点を持ってもらえたら嬉しいです。

ブロックを外した後に起こった変化

姉の怒りに感じた「恐怖」──怒りが怖いのはなぜ?

私は3人姉妹の末っ子で、姉たちとの4人のLINEグループがあります。
ある時、実家の敷地内に住んでいる長女が、父に対する不満をLINEグループでぶつけてきました。かなり強い怒りを感じました。言葉もとても激しく、厳しい言葉だな、と感じました。
「怒りが収まらない」と強い言葉で、過去から積もった父への想いを本人にぶつけた上でも、まだ収まらないという状況だったようです。

そのLINEを読んで、私の中に出てきたのは「怖い」という感情でした。
私が怒られたわけではないのに、誰かが怒っている場面を見ると、なぜか昔から恐怖を感じていました。その感覚のせいで、私は怒りを表に出すことができないまま大人になり、怒りをずっと内側にため込んで生きてきました。

LINEの文面を読んで、「怒らないでほしい」と心の中で思っていた自分に気づきました。この感情こそが、この記事でお伝えした「相手に変わってほしい」と無意識に思っていたパターンに該当します。

恐怖を知らせるサイン

この出来事の10日ほど前から、小さな“恐怖”が私の周囲にちらほらと現れていました。

・スズメバチが毎日のように、私の目の前の窓ガラスに何匹もぶつかってくる
・夜、1年前にも現れたムカデ(かなり長い)が再び姿を現した

どちらもその時はそれほど怖さを感じなかったものの、今思えば「見たくない感情(=恐怖)」を私の潜在意識が知らせる伏線になっていたように思います。それが姉のLINEで「怒り」を見たことで、感情が一気にあぶり出されたのです。

怒りを見る → 私が感じる恐怖 → 潜在意識に残っていたブロック

この流れを追っていった結果、私と姉の過去生での関係性にたどり着きました。今世の関係だけではなく、同じような恐怖を感じていた出来事が過去生でも何度も起こっていたことが分かり、そこでようやく恐怖のブロックを解放できたのです。

現実の変化が教えてくれたこと

面白いと感じたのは、ブロックを外した翌日のことでした。
スズメバチが1匹も現れなくなったこと、そしてLINEグループには、怒りを爆発させていた姉から「昨日あれだけ父に怒ったのに、外出したついでにお寿司を買って父に持って帰りました」と、穏やかなメッセージが入ったのを見たとき、「やっぱり自分が変わるとこうなるんだな」と、見える現象が変わったことに面白さを感じました。

私は「リアルタイムでブロックを外すと現実が変わる」ということを久しぶりに体感しましたが、ブロックを外している時に気づいたこと、それは、怒りを爆発できる姉を、羨ましく思っていた私もいます。
末っ子の私は、なかなか怒りを表に出せず、恐怖も多く感じてきました。でも、過去生からカルマとして残ったエネルギーを浄化するために「末っ子の役割」を今世で自分が選んで生まれてきているのだと、改めて腑に落ちました。

誰かに「変わってほしい」と思った時こそ、自分の内側を見つめ、自分が変わると、相手も自然と変化していく。
そんな現象を、またひとつ実感できた体験でした。

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